1世紀以上にわたるフォトグラフィーへの情熱から、新たな次元の視覚的な美しさを生み出す新レンズ「ライカ アポ・ズミクロンSL f2/50mm ASPH.」が誕生しました。人間の目で自然に捉えたものに最短距離でピントを合わせられるだけでなく、ディテールまで巧みに再現してこのレンズならではの「美しさ」を表現できます。プロフェッショナル仕様のカメラでは最速ともいえるオートフォーカス機能を搭載したライカSLにパーフェクトにマッチするこのレンズ、「ライカ アポ・ズミクロンSL f2/50mm ASPH.」があれば、特別な瞬間の本質を写真でリアルにとらえることができます。
瞬時にきわめてシャープに描写
Dual Syncro Drive TMを採用したAFシステム
アポ・ズミクロンSLレンズのオートフォーカスは、高速、高精度、静音性が特長で、この優れたAF性能の理由は、その駆動ユニットにあります。アポ・ズミクロンSLレンズが搭載している駆動ユニットでは、Dual Syncro Drive TMを採用したきわめて強力で耐久性に優れたステッピングモーターを使用しています。これにより、きわめて速いオートフォーカスを実現しています。
設計にあたっては、光学系とメカニズムの専門技術者と電子技術のスペシャリストがチームを結成し、ダブルインナーフォーカス方式に基づく特殊な構造の光学系を目指しました。2枚のきわめて軽いフォーカスレンズを採用することにより、非常にコンパクトな駆動システムが実現できました。
SLシステムではオートフォーカスにコントラスト検出方式を採用しています。コントラスト検出方式では、複数の焦点位置で被写体のコントラストを計測して合焦位置を特定することで、高精度なピント合わせが可能になります。そのため、コントラスト検出方式で要求される速い速度でフォーカスレンズを前後に移動させなければなりません。したがって、必要となったのは無駄な動きがない高性能な駆動システムでした。
優れたコントラスト性能 奥行き感のある描写
開放F値はF2で、より明るいレンズに比べてサイズはきわめてコンパクトですが、同じように奥行き感のある描写が得られます。
写真では一般的に、コントラストがきわめて高い部分はシャープに見え、逆にコントラストが低い部分はそれほどシャープには見えません。これが奥行き感として認識されます。アポ・ズミクロンSLレンズの場合は通常のレンズよりもコントラストの差がきわめて大きく、ピントが合っている部分のコントラストが、ピントが合っていない部分よりもかなり強くなります。つまり、ピントが合った部分が前景や背景よりもいっそう際立ち、より効果的に強調されます。そのため、奥行き感が印象的で立体感のある表現が得られるのです。
洗練された光学系とメカニズム
新たなスタンダード
開発においては、迷光と反射光の低減も最重要課題のひとつとして重視しています。その結果、光学系とメカニズムの設計を最適化することや、レンズの表面に上質なコーティングを施すことで、反射を極限まで抑えています。
複雑な電子回路 快適な操作性
SL用アポ・ズミクロンレンズの主な機能であるオートフォーカス、マニュアルフォーカス、絞り値の設定はすべて、さまざまな制御システムの働きや演算に基づいて動作が行われます。そして、ダブルインナーフォーカス方式を採用しているため、搭載する電子回路に求められる動作もきわめて複雑になります。
すなわち、2つの別々のフォーカシングユニットが完璧に同調して機能し、なおかつ繰り出し位置の情報を非常に高いサンプリングレートで分析してカメラ本体に伝達することが求められます 。レンズからカメラへの情報伝達速度はきわめて速く、タイムラグはまったく感じられません。これは、コントラスト検出方式による高速・高精度なオートフォーカスの実現に欠かせない最も重要な条件です。
一方、絞りの駆動はステッピングモーターが行います。このステッピングモーターでは、特殊なマイクロステップ制御システムにより、高速かつ高精度で振動を最小限に抑えた駆動が可能になっています。
これまでにない操作性
マニュアルフォーカス
マニュアルフォーカスを行うためのフォーカスリングでは、磁極を反転させることができるリング状の磁石を搭載するという、これまでにないまったく新しい構造と仕組みを採用しています。フォーカスリングを回すとこの磁石の磁極が反転し、それをセンサーが検知してその情報をメインプロセッサーに伝達します。その情報からフォーカスリングの回転角度と速度に基づいてピントの位置を調節する仕組みになっています。
また、ほこりや水滴の侵入を防ぐとともに衝撃 にも強い構造になっています。気温が変化してもその影響を受けず、高精度なピント合わせが可能です。さらに、長年使用しても無駄のないスムーズな動きが変わることはなく、常に快適に操作できます。
卓越したデザイン ディテールにまで配慮
軽量・コンパクトでホールド性と質感にも優れたデザインにより、きわめて快適に撮影できます。「ライカ アポ・ズミクロンSL f2/75mm ASPH.」と「ライカ アポ・ズミクロンSL f2/90mm ASPH.」はほぼ同サイズですので、レンズを取り換えても違和感なくマニュアルフォーカスを行うことができ、またホールド感も変わりません。
Technical Data Files
コード | 11185 |
画角(対角線、水平、垂直) | 47.2°/40°/27.3° |
光学設計 | |
---|---|
レンズ構成 | 10群12枚 |
非球面レンズ | 3枚 |
入射瞳位置(バヨネットからの距離) | 63.2 mm |
測距 | |
---|---|
合焦範囲 | 0.35 m~∞ |
最小撮影面積 | 120 x 180 mm |
最大撮影倍率 | 1:5 |
絞り | |
---|---|
設定方式 | 電子制御式、カメラ本体のセットアップメニューにて1/2段または1/3段にEVステップを設定可能 |
絞り設定範囲 | F2~F22 |
最小絞り | F22 |
レンズマウント / センサーフォーマット | Lマウント / フルサイズ(35mm判) |
フィルター取り付け部 | E67 |
寸法 / 質量 | |
---|---|
長さ (先端から バヨネットフランジまで) | 102 mm |
最大径 | 73 mm |
質量 | 740 g |
レンズ構成
「ライカ アポ・ズミクロンSL f2/50mm ASPH.」の光学系には、ライカの最新の製造技術と独自のノウハウを結集した12枚のレンズを使用しています。そのうち3枚のレンズは4つの非球面を持ち合わせたもので、これらのレンズで単色収差を補正、残りの8枚の高品質な特殊ガラスにより、撮影距離全体にわたって色収差を補正します。異常部分分散ガラスというこの特殊なガラスによって色収差をこのように完璧に補正することができ、写真のハイライト部分の色にじみも抑えています。
ライカ アポ・ズミクロン
SL f2/50mm ASPH.
「ライカ アポ・ズミクロンSL f2/50mm ASPH.」は、ライカストア、ライカブティックおよびライカ正規特約店にて販売しています。
クリエイティブな表現の幅がぐっと広がる
Lマウント
Lマウント規格により、非常に優れた新たなレンズの互換性を実現する新時代が始まります。異なるセンサーフォーマット向けのさまざまな交換レンズとライカのカメラを組み合わせて、無限に広がる選択肢を実現できるようになります。
このたび、ライカカメラ、パナソニック、シグマの3社が提携し、カメラおよびレンズの設計分野で積み重ねた計250年におよぶ経験を、1つのプラットフォームへ統合することが実現しました。これにより、3社がもつ幅広い製品ラインアップから、カメラとレンズをほぼ無限ともいえるほどのバリエーションで組み合わせてお使いいただくことができるようになります。それぞれの撮影状況にマッチした、ベストソリューションを見つけていただくことができるでしょう。
詳細は、www.l-mount.com(英語)をご覧ください。
ライカ製品を登録して、特別な特典を
ご購入後3か月以内にライカアカウントに製品を登録することで、お持ちのライカカメラやレンズの保証期間1年間(12ヶ月)延長サービスと、『LFIマガジン』デジタル最新版3号分の無料購読サービスをご利用いただけます。本サービスの対象となるのは、ライカ正規販売店で購入された、新品製品のライカQシリーズ、ライカMシステム、ライカSLシステム、ライカD-LUX8およびライカWatchです。(中古品・ビンテージ品は対象外です)
Discover the world of Leica with an Expert
Elevate your Leica experience with our team of Leica Experts and learn more about our services.