“その一瞬”を探して写真家が追い求めるもの

ガジャン・バランが綴るライカSLシステムへの想い
2026/04/02
Gaja Balan with the leica SL

午前5時のインド・デリーを思い浮かべてください。日はまだ昇ってはいないものの、空はすでに、霞がかかったサファイヤブルーに照らし出されています。これは創作意欲を刺激し、語られるのを待つ物語があることを告げる光。その独特の雰囲気のなかで、特別なものが生まれる舞台が整います。光がもたらすわずかな時間枠がはっきりと示すのは、「良いタイミングで良い場所にいる」というのは手始めに過ぎないということ。重要なのは、「その特別な瞬間から何を生み出すのか」ということです。

Gajan Balan photographed a living room with an Leica SL Camera

「偉大さは、行動から生まれます」

頂点を極めるというのは、そこに到達すれば終わりというものではありません。一度手にしたら完結するというものではなく、日々、その卓越性を新たに証明し続けていく必要があります。それは移ろいやすく、はかない境地。前人未到の地を目の前に、慢心が芽生えた瞬間から、偉大さは輝きを失います。頂から見える景色を楽しむことなく、再び元のつまらない存在へと逆戻りするのです。偉大さとは目指すべき目標であり、世間に認められれば、人は共有された“理想”を守る存在となります。では、どうすればその域に達することができるのでしょう?
 

小さな、規律的な歩みを、日々繰り返すことに偉大さがあると私は考えています。そこでは、「これで十分」と満足することなく、常にさらなる高みへと駆り立てる力が働きます。偉大さは、デスクに向かっている時であれ、カメラを覗いている時であれ、あらゆる仕事の評価基準となるものです。

Leica SL3 display view

「カメラは単なる道具以上の存在です」

十分な時間をかけることで、道具は姿を変え、新たな役割を担い始めます。まるでいつも身に着ける大切なアクセサリーのように、片時も離すことのできないお守りのように。その過程において、一台のカメラは、さまざまな部品の集合体を超えた存在として認識されるようになります。ライカ以上に、この感覚を具現化するものはありません。

ライカのカメラは、純粋な技術面での卓越性にとどまらない、圧倒的な存在感を放ちます。ガラス、センサー、ボディ、そのすべてが、使う側に、自らの手ですべてをつくり出しているという実感を持たせてくれます。そして、年月を重ねるごとに、カメラは独自の個性と役割を備えていきます。

撮影現場でのワイヤレスによる画像転送から、ProRes 6Kの高解像度動画撮影へのシームレスな変換まで、一台一台のライカは不屈の原動力によって支えられています。それは、最高水準の性能であっても、さらに上を目指すという揺るぎない信念。改良と精度向上への絶え間ない取り組みが、ライカを真の求道者に随行する、信頼できるパートナーにするのです。

ライカSLシステムのカメラ
ライカのミラーレスフルサイズシステムカメラは、プロフェッショナルレベルの写真撮影や動画制作に最適です。

「でも実際のところは、大切な一枚が生まれた直後の数秒に、真の情趣があるのです」

ガジャン・バラン

写真家の人生は、ロマンチックな響きを帯びて語られることが多いものです。常に魅力的な被写体を追い求めて世界中を旅して回り、その旅での一コマを、写真集や書籍、ギャラリーで紹介するという、そんなイメージがあります。
でも実際のところは、大切な一枚が生まれた直後の数秒に、真の情趣が宿ります。それは、圧倒的な純度を感じる、幸福感に満ちた一瞬。この感覚を追い求めることを仕事にできるというのは、写真家の大きな特権のひとつです。

もちろん、そこには責任が伴います。

私たちは、効率性を無限に追い求める時代を生きています。そこでは、アルゴリズムによって、アーティストはただ指令に従うだけの存在になり下がることを強いられます。こうした流れを前に、私は自身の創作過程で、可能な限り人間性を守ることに力を注いでいます。目指すのは、ピクセルと印刷のインクで自分自身のアイデンティティを隅々まで描き出し、見る人の感情を揺さぶる視覚世界をつくり上げること。それをライカで実現できるというのは、これまでの道のりのまさに集大成といえます。

Portrait of Gajan Balan with the Leica SL3

ガジャン・バラン

トロント在住の写真家兼演出家。活動領域はポートレート、ファッション、ストリート、ドキュメンタリーなど多岐にわたる。彼の写真は、人間味あふれる巧みなストーリーテリングを基盤とし、自身の文化的ルーツからインスピレーションを得た独自の世界観の構築そのものである。その作品は数々の賞を受賞し、ギャラリーで展示され、世界中で広く出版されている。バランは活動の幅を広げつつ、心を揺さぶり、次世代のクリエイターたちの創作意欲を刺激する重要な物語を伝えることを自身の使命とし続けている。現在は自身初の長編記録映画に取り組んでおり、2026年に公開を予定している。

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sl3-s-capture one

ライカSLシステムとCapture Oneでのテザー撮影

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