「ライカI」誕生100周年を記念したオークションをウェッツラーにて開催
ウィーン/ウェッツラー、2025年 6月18日:ライカカメラ社(Leica Camera AG、本社:ドイツ・ウェッツラー、以下ライカ)は、「ライカI」の誕生から100年を迎える今年、世界各地でセレブレーションを展開しています。中でも注目を集めるのが、2025年6月27日にウェッツラーで開催される記念イベントにあわせて行われる第46回「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」です。この特別なオークションでは、希少なコレクターズアイテムが数多く出品されます。目玉となるのは、「ライカI」のプロトタイプである極めて希少な「Leica 0-Series No. 112」。他にも、製造から100年を迎える「ライカI モデルA Anastigmat」や、伝説的なM型ライカの初号機など、カメラ史に残る名品が登場します。また、今回のオークションにはチャリティー出品も含まれており、アーティストのキング・ナードによる美しいエングレービングが施された「ライカMP」が登場。その売上はすべて、社会的連帯を推進する慈善団体「リヒト・インス・ドゥンケル(暗闇に光を)」に寄付されます。
「ライカI」誕生100周年に際し、ライカカメラ社のみならず、その公式オークションハウスである「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」もこの節目を盛大に祝います。第46回目を迎える同オークションでは、「ライカI」の量産前に製造されたプロトタイプ「0-Series」が出品されます。「『0-Series』は当時、シリアル番号101~125が振られた全25台のカメラで構成されていました。そのうちの約半数が今も現存しています。このシリーズは写真史における重要な足跡を残したことから写真報道の世界を切り拓いた先駆的存在としてコレクターの間で最も希少かつ熱望される逸品とされています」と、ライツ・フォトグラフィカ・オークションの代表であるアレクサンダー・セドラックは説明します。このたび出品される「Leica 0-Series No. 112」は、推定落札価格150万~200万ユーロという、今回のオークションにおける注目アイテムのひとつです。
オークションハウスが提供するチャリティーアイテムの出品にも、大きな関心が寄せられています。
今回出品されるのは「キング・ナード」という別名でも知られる英国のアーティスト ジョニー・ドウェルが手がけた特別仕様の「ライカMP」。ラグジュアリーアイテムへの緻密な彫刻で知られる同氏が、ライカカメラ本社を構えるライツ・パークの風景を独自のタッチでカメラボディに刻み、世界に一台だけの作品に仕上げました。この特別な「ライカMP」の売却益はすべて、社会的支援活動を行う団体「リヒト・インス・ドゥンケル(暗闇に光を)」へ寄付されます。推定落札価格は14,000〜 15,000ユーロです。
特別なシリアル番号、ライカ史に刻まれた特別な存在
「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」では、さまざまなメーカーの歴史的なカメラが出品されますが、その中心にあるのはやはりライカ製品です。中でも注目されるのが、シリアル番号225の「ライカI モデルA Anastigmat」(推定落札価格:10万〜12万ユーロ)。100台目のライカ量産カメラとして、「ライカI」の誕生100周年を祝うウェッツラーでの記念イベントにふさわしい象徴的な存在と言えるでしょう。このカメラは1925年、英国のマーケティング・広告代理店 オグルヴィ社に納品された記録が残っており、英国に渡った最初のライカであった可能性が高いと考えられています。
コレクターにとっても見逃せない存在となりそうなのが、シリアル番号 700000 の「ライカM3」(推定落札価格:500,000〜600,000ユーロ)です。このカメラはかつて、スポーツ写真やスキー写真の分野で先駆的な功績を残したシュテファン・クルッケンハウザー教授に贈呈されたものであり、全M型ライカの中で最初のシリアル番号を持つことでも特別な価値を有しています。そのため、この「ライカM3」は、希少なコレクターズアイテムであるだけではなく、数多くの出版物でも取り上げられています。
「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」の代表であるアレクサンダー・ゼドラックは次のように述べています。「オークションのハイライトというと、どうしても高額落札が期待される歴史的な一点物に注目が集まりがちです。しかし、今回のオークションには全部で445点が出品され、数百ユーロから数千ユーロ程度で手に入るアクセサリーやレンズ、カメラも多数含まれています」
現地・書面・オンライン・電話での入札受付
第46回ライツ・フォトグラフィカ・オークションは、2025年6月27日正午(中央ヨーロッパ時間)に、ドイツ・ヘッセン州ウェッツラーのLeica Weltにて開催されます。入札は、事前にオンライン、書面または電話にて受け付けいたします。オークション開催中は、www.leitz-auction.com およびwww.liveauctioneers.com からのライブ入札にも対応しています。なお、本オークションはライカ周年記念イベントの一環としてLeica Weltで開催され、一般公開はされないため、オークション会場での参加を希望される方は事前登録が必須となりますのでご注意ください。また、ライツ・フォトグラフィカ・オークションは2025年秋にウィーンで2つの追加オークション:10月30日にライカギャラリー・ウィーンで写真専門オークション「Motion」を、続いて11月22日に、ウィーンのホテル・インペリアルで第47回ライツ・フォトグラフィカ・オークションの開催を予定しています。
詳細はウェブサイトでご覧ください:www.leitz-auction.com/auction
ライカカメラ・クラシックス社について
ドイツに本社を置くライカカメラ社は、ウィーンに子会社を2社設置しています。ひとつはライカカメラオーストリア社で、もうひとつがライカカメラ・クラシックス社です。ライカカメラ・クラシックス社はヴィンテージカメラを専門に取り扱う子会社で、ヴェストバーン通り40番地にあるストアでは約1,500点のアイテムがご覧いただけます。同ストアは歴史的に価値があるライカのカメラなどの補修部品も数多く保有しており、その保有数は世界最大を誇ります。その豊富な補修部品により、常駐の技術者がコレクターズアイテムに求められる高水準の点検や必要に応じてオークションへの出品前の修理を行うことも可能になっています。
ライカカメラ・クラシックス社は毎年6月と11月の2回「Leitz Photographica Auction」を開催しています。このオークションは貴重な年代物のカメラを取り扱うオークションとしては世界有数で、国際的にも非常に価値があるオークションとして認知されており、世界100カ国以上から入札者が参加します。また、オンラインストアでは約5,000点のヴィンテージのカメラ関連製品を常時取り扱っています。
100 years of Leica: Witness to a century (1925-2025)
ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀
ライカは2025年、記念すべき節目の年を迎えています。ライカ初の量産35mmカメラとして知られる「ライカI」がライプツィヒ春季見本市で発表された1925年から100年の時を経て ── 2025年は「ライカI」誕生100周年にあたります。小さく扱いやすいサイズが大きな特長だった「ライカI」は写真の新たな用途の可能性を切り拓き、写真の世界へ革命をもたらしました。ライカは2025年、この節目の年を記念して「 100 years of Leica: Witness to a century (1925-2025) | ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」と銘打ったセレブレーションを世界の主要5カ国の都市(ドバイ、ミラノ、ニューヨーク、上海、東京)で展開、数々のカルチャーイベントやエキサイティングな新製品をリリース予定です。また、6月には、記念すべき年のメインを飾るイベントがドイツ・ウェッツラーにあるライカ本社にて開催されます。さらに、世界各地のライカギャラリーでは、傑出した写真家の作品を展示する写真展を開催予定です。
ライカカメラ社について
ライカカメラ社はカメラ、レンズ、スポーツオプティクスを製造・販売するグローバルなプレミアムメーカーで、150年以上の歴史を誇ります。近年は成長戦略の一貫として事業領域を拡大しており、モバイルイメージング(スマートフォン)の分野にも進出しています。また、高品質な眼鏡用レンズと時計の製造も手がけるほか、自社製プロジェクターによりホームシネマ市場に参入しています。本社はドイツ・ウェッツラーにあり、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンには第2の製造拠点を置いています。世界各地に独自の販売会社と120を超えるライカストアを構え、グローバルな販売ネットワークを構築しています。ライカは、革新技術が伴った「最高水準の品質」「ドイツならではのクラフツマンシップ」「インダストリアルデザイン」の代名詞となっています。
ライカブランドの文化に不可欠なのは、写真文化の育成へのコミットメントであり、その一環として世界各地に約30箇所のライカギャラリー設置、ライカアカデミーの開催、「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード(Leica Hall of Fame Award)」や「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」といった国際的アワードの主催をはじめ写真文化の振興に取り組んでいます。