Gondel in venice by night

一枚一枚が語るヴェネツィア

スティーブ・マッカリーとライカSL3-S

2026/02/19

ヴェネツィアという街には、ゆるぎない歴史と絶え間ない変化というパラドックスが共存しています。

ヴェネツィアの素顔を発見しましょう。喧騒を逃れ、絵葉書では見られない景観をご覧ください。

「ライカSL3-S」を通して、街はひとつの世界を見せてくれます。そこでは、光と水が一瞬一瞬の表情をかたちづくり、数世紀にわたり繰り返し愛がささやかれ、千年の歴史を刻む壁の内側で、日々の暮らしが営まれています。いつもどんな時代にも、ミステリアスで魅惑的、そして常に生まれ変わり続ける―それがヴェネツィアです。

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恋人たちの街

ヴェネツィアは昔から恋人たちの街として知られています。ライカのファインダー越しに、愛に満ちた優しい瞬間が現れます。人気のない中庭にたたずみ、密やかに口づけを交わす恋人たち。運河沿いを歩けば、潮の満ち引きのごとく、その手は自然と引き合い、結ばれ、何世紀にもわたって人々をつないできた運河をはさんで抱擁が交わされます。ヴェネツィアは、そのささやかで親密なひとときに静かな魔法をかけます。ひとつひとつの瞬間に時代を超越した優美さを与え、私たちに束の間の驚きをもたらします。それはまるで街そのものが、すべての瞬間を優しく輝かせているかのようです。

夕方、ホテルに戻って今日撮った写真を眺めると、ひとつひとつの写真がそれぞれの物語を語りかけてきます。一枚一枚の写真、光と影、水と石の合間から、ヴェネツィアという街がゆっくりとその姿を現してくるのです。

スティーブ・マッカリー

情感あふれる一枚を生み出すには

情感あふれる旅の写真は、細やかな観察、シャッターチャンスをつかみ取るセンス、そして視点と露出の工夫によって生まれます。夕暮れの静かな運河のような情景や、狭い路地での被写体は、時間をかけ、周囲環境を構図に意識的に取り込むことで特別な印象を演出できます。

スティーブ・マッカリーの撮影機材

隠れた世界 - ヴェネツィアの家々の中を垣間見る

ヴェネツィアほど、国際貿易で栄えた華麗なる歴史を力強く感じさせる街は他にありません。今もなお、ラグーンの地形にそびえる壮麗な宮殿の数々から、権勢を誇ったその時代の息吹が感じられます。都市を築くことなど不可能と思えるような場所にひとつの傑作を築き上げるという大胆な試みから生まれたのは、おとぎ話の世界のような景観。石と水がまじりあい、あらゆるロジックを寄せ付けない、非現実性を感じさせる空間なのです。

訪れる人々にはよく知られている特有のファサードや風雨にさらされた扉の向こう側には、異次元のヴェネツィアが広がっています。ごくまれに、街の素顔を感じさせる民家の中を垣間見ることができます。そこでは時間の流れが違います。数世紀の歴史を持つ建物と、現代的な生活が共存し、そこで綿々と続いてきた営みが、その時代の息遣いとともに次の世代へと受け継がれています。

舞台裏
スティーブの視点

ライカSL3-Sの特徴とは?
このカメラで決定的なのは、画素数ではなくカメラとレンズです。撮る側のビジョンを通じて、その場所が持つ魔法をそのまま伝えることができます。ほんの数歩進むだけで、明暗が変化することがある狭い路地では、ライカSL3-Sに大いに助けられました。ISO感度域が幅広いので、極端な変化にも問題なく対処でき、ヴェネツィアの微かな光や階調の度合いを、息をのむような鮮明さで捉えてくれました。

ヴェネツィアでの撮影の難しさは?
実際の困難さは、街が予測不可能であることを受け入れることにありました。ヴェネツィアという街は、潮の干満や光の変化によって、常に変化します。その移り変わる詩情を捉えるには、高い精度が求められます。時々、私は街を追いかけ回しているような感覚に陥りました。それは、水や影の中で絶えず私の前から消えていく感覚を凍らせようとしているかのようでした。

ライカを選ぶ理由は?
ライカを選ぶようになった主な理由は、その素晴らしいレンズにあります。世界でこれ以上のレンズはありません。自分の写真は、この機材でしか撮れないような気がしています。

Steve Mc Curry with the Leica SL3

スティーブ・マッカリー

1950年、フィラデルフィア(アメリカ)生まれ。ペンシルバニア州立大学で映像と舞台芸術を学ぶ。40年以上にわたり無数の雑誌や書籍の表紙を飾ってきたアメリカ人写真家であり、多数の出版物や世界中で開催された写真展でも知られ、現代写真家の代表格の一人に挙げられる。人物を主題とした写真が多く、無防備な瞬間、視覚的に感じられる魂、表情に刻まれた人間の経験にフォーカスをあてている。

写真家およびフォトジャーナリストとして名を世界に知らしめたのは、『ナショナルジオグラフィック』誌の表紙を飾った「アフガニスタンの少女」(1984年)のポートレート写真である。その作品は、対立、失われゆく文化や古くからの慣習、そして現代の生活までを幅広く網羅し、人間的な要素が常に前面に押し出されている。1986年に、有名なマグナム・フォトの正会員となり、数多くの賞を受賞、なかでも「世界報道写真コンテスト」では4度の受賞歴を持ち、「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード」の受賞者でもある。また、創作活動を紹介する20冊以上の本を出版している。

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