SL3 Fashionshooting Xu Xiaowei

バランスとコントロール

シュー・シャオウェイと「ライカSL3」

2025/09/05

緊迫した雰囲気の中で

年配の女性が公園で頭上に棒を乗せてバランスを取っている様子や、美術館での対話型インスタレーション。こういった日常的な瞬間が、シュー・シャオウェイに「バランスとコントロール」というテーマについて想いを巡らせるきっかけを与えました。その結果、ファッションとアートが見事に融合した写真プロジェクトが誕生したのです。

「この撮影では、コンテンポラリーダンスの経験があるモデルを意識的に選びました。彼女たちが動きによって感情を表現する能力と、ゴムボール、ロープ、バランスボード、椅子といったさまざまな小道具を組み合わせることで、コントロールとカオスの間で揺れ動く緊迫した雰囲気にある状況を表現できました。手描きの背景やファッションに合わせたメイクアップなど、伝統的な中国絵画の色彩からインスピレーションを得ています。興味深かったのは、これらの要素が最新のファッションのシルエットや質感と調和して融合していることです」

シュー・シャオウェイ

Xu Xiaowei with a Leica SL

つかの間の瞬間を確実に捉える

写真家のシュー・シャオウェイは、スタジオの照明と意図的に開けたカーテンを組み合わせ、床から天井まで続く窓から差し込む夏の陽光と戯れました。この思いがけない光の構成によって生まれたのは、驚くべき瞬間と効果。こういったつかの間の瞬間を捉えるために、シャープネスにはほとんどこだわらず、1/50秒から1/60秒の間でシャッタースピードを選択しました。ボケ味と不確実性の相互作用が、彼の創造性をかき立てたのです。

あらゆるイメージを確実に収める

今回の撮影で、シュー・シャオウェイは「ライカSL3」と「ライカ バリオ・エルマリートSL f2.8-4/24-90 ASPH.」を使用しました。24~90mmの汎用性に優れた焦点距離と卓越した光学性能を備えたカメラとレンズを組み合わせたことで得られたのは、このプロジェクトに必要な高い柔軟性。その結果、このカメラとレンズは、創造的なビジョンを実現する上で信頼できるパートナーになりました。

Leica SL3 and a laptop

視覚的な柔軟性

「ライカSL3」は、私の視覚的な「柔軟性」を実現する手助けになりました。

ミニマルでありながら、信頼性も備えたデザインと機能。それがライカの真髄です。自由に割り当て可能なダイヤル、緻密に設計されたメニュー、そして豊富な操作部により、テンポの速い撮影で必要な設定を素早く正確に使用することができます。特に印象的なのは、個々に機能を割り当て可能なダイヤル。完全に自分の好みに合わせて設定できるのが便利です。また、カメラを縦位置・横位置に持ち替えると撮影情報やメニューの表示が自動的に切り替わる機能も、さまざまな構図を試す際に非常に役立ちました。

ディテールを完璧に再現

シュー・シャオウェイは、「ライカSL3」が実現するシャープな画像と独特の色再現に感銘を受けました。彼は、メイクアップや衣装において、さまざまな素材や微妙な色のニュアンスを完璧に捉えられることを特に高く評価しています。自然に溶け合う肌の色合いと、細かいグラデーションで表現された光と影。自然光と人工光を組み合わせることで、ダイナミックで重層的なシーンをつくり出しています。「ライカSL3」は環境光とフラッシュライトをバランスよく取り入れ、質感を引き出し、ひらめきから完成イメージまでのクリエイティブプロセスをサポートします。

「私はこれまで、自分なりの表現方法を探ってきました。それは日々目に留まる小さな事柄から、スタジオでのファッションとアートの融合にまで及びます。私にとって、ファインダーは第二の目のようなもの。写真を撮ることは、世界を理解することでもあるのです」

シュー・シャオウェイ

Xu Xiaowei sitting on a table

シュー・シャオウェイについて

シュー・シャオウェイは、ファッション、アート、スタジオ撮影を専門とする著名な写真家です。2012年に「T/G IMAGE Studio」を設立し、フリーランスの写真家として活動を始めました。それ以来、『VOGUE』、『ELLE』、『Madame Figaro』などの一流ファッション誌で活躍し、アルマーニ、ランコム、資生堂、シュウ・ウエムラ、パネライ、ゲラン、ジバンシー、ディーゼルなど、数多くの有名ブランドの広告キャンペーンを手がけてきました。国際的に高く評価されており、「Prix de la Photographie Paris」のプレス/ファッション部門で金賞を、「Communication Arts Award of Excellence(2017)」などで賞を受賞しています。彼の最初のアートシリーズ「Spacing Memories」は、「Amateur Photographer」(イギリス)、「Fisheye Magazine」(フランス)、「Visionaire」(中国)などの一流業界誌で高く評価されました。

OFOTO Galleryに所属するシューは、「Jimei x Arles International Photo Festival 2025」での個展を前に、新たなスタンダードを打ち立てています。彼はカメラを記録するためだけでなく、世界に問いを投げかけ、壁を打ち破り、新たな情熱を見つけるためにも用います。シューの写真は写真以上のものであり、人と人とを結び付ける繊細で儚い“火花”を写し出すものなのです。彼はライカを長年愛用しており、個人的な作品制作に「ライカM-D」、「M6」、「Q」、「Q2」、「Q3」を使用しています。

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