The Lady Does Not Vanish
フェミニストとしてのヒッチコック
私はいつも強いコンセプトをもって写真作品に挑むようにしています
Sacha Goldberger
サシャ・ゴールドバーガーは、映画監督の巨匠アルフレッド・ヒッチコックを代表する映画『The Lady Vanishes(バルカン超特急)』などに登場する役柄を逆転させて映画のシーンを再現しました。フィルムカメラ「ライカM6」と「ライカMP」、そして「ライカM11」を駆使しています。
『The Lady Does Not Vanish』プロジェクトでは、サシャ自身が監督となり、ヒッチコックによるクラシックなホラー映画のアイコニックなシーンをまったく新しい解釈を加えて表現し、驚くべき効果をもたらしています。
‟想像してみてください、もしも #Metoo運動がヒッチコックにまで及んでいたら──。この作品シリーズでは、ヒッチコック映画をフェミニズムという新たな観点から見ることができます。私たちのお気に入りの映画からワンシーンを切り撮り、型にはまらないアプローチで、まったく新しい解釈を加えています”
「ライカM11」での撮影
‟それぞれの映画のシーンに新たな解釈を加えるにあたり、シーンごとに見せたいイメージに近づけるため、さまざまなカメラとレンズを使い分けました。このシリーズは「ライカM11」で撮り始めたものです。「ライカM8」と「ライカM9」も持っていましたが「ライカM11」の進化は驚異的でした。使用するレンズによって結果は大きく異なりますし、カメラ自体がいかなる光の状況下においても性能を発揮します。6,000万画素なら非常に重要な大判プリントも可能です。「ライカM11」は、ハイライトとシャドウの微細なディテールまでデータが取れるため、細かいディテールまで表現することができるのです”