あふれる記憶

ダヴィデ・デ・マルティスと「ライカM EV1」
2025/11/06

写真家のダヴィデ・デ・マルティスにとって、「ライカM EV1」は感情にかたちを与える存在です。一枚一枚の写真は、家族や大切な人たちとつながり、かけがえのない瞬間を記録し、永遠に記憶に刻むための手段なのです。

“時をとどめる”ということ

ダヴィデ・デ・マルティスの幼少期は、あっという間に過ぎ去っていきました。彼が幼いころ多くの時間を過ごしたのは、家族が営むレストラン。その場所で目にしたあらゆる出来事が、今も彼の原点となっています。料理やワインにまつわる香り、風景、物語に包まれながら、彼はソムリエとして仕事に情熱を注いでいた父を見つめて育ちました。父から学んだのは、「ワインは生きた記憶である」ということ。その言葉は、いまも彼が撮る写真の世界観を支えています。写真を撮ることは、彼にとって二度と繰り返されることのない幼少期の断片を再び見つけ出し、時の流れとともに消えていく瞬間をそっととどめておくための手段なのです。

「『ライカM EV1』をひと言で表すとしたら、“近さ”ではないでしょうか。自分の世界の見方に、そして自分の撮影スタイルに、より近づけてくれるカメラ。日常の中でも、そして自動車の写真を撮るときにも、まさに理想的な一台です」

ダヴィデ・デ・マルティス

Davide de Martis in the vineyards

魔法のような道具

ダヴィデ・デ・マルティスにとって、カメラは初めて手にした“魔法の道具”でした。そしてその魔法を、今も手放したことはありません。若いころから彼は、人の目にはとまらない場所や静かな片隅で、特別な光を探し求めてきました。その旅の最初から、「ライカM」は彼のそばにありました。彼の写真は、感情やつながりを写し出し、その瞬間に生まれた感情をありのままに描き出しています。

Portrait of Davide de Martis

一瞬に、より近づいて

ダヴィデ・デ・マルティスは、「ライカM EV1」で写真の魔法を生み出し続けています。年を重ね視力が少しずつ衰えゆくなかにあっても、このカメラは被写体により近づくことを可能にしてくれます。75mmのノクティルックスレンズを手に、彼は秋のやわらかな光に包まれたポートレートや、イタリアのぶどう畑で実る果実のきらめきを捉えます。家族が集う時間には35mmのズミクロンレンズを選び、その場にあふれる温もりと記憶のかけらを写しとめます。

Noctilux-M 75 f/1.2 ASPH.

Portrait of an elderly man and a woman's hand holding grapes

ダヴィデの使用機材

Table with woman in the vineyards, a Leica M camera in the foreground
Leica M EV1

初の電子ビューファインダー内蔵M型ライカ

ライカM EV1

他のM型ライカと同様、「ライカM EV1」も時代を超越した美しさ、真の写真表現、妥協のないクラフツマンシップ、そして卓越した画質を実現しています。伝説的なMシステムの伝統的な価値とEVFの利点を融合し、新たな地平を切り拓きます。「ライカM EV1」は外観、使い心地、本質のいずれもM型ライカと同様で、一体型EVFを搭載しています。

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Davide de Martis in the vineyards

ダヴィデ・デ・マルティス

ダヴィデ・デ・マルティスは、イタリア出身の写真家兼アートディレクター。人、デザイン、光の間に生まれる静かな対話をテーマに作品を制作。サルデーニャ島生まれ、トリノ在住。ダヴィデは写真を通して、キッチンの温もり、家族の話す声、そして日常の中にあるささやかな美しさといった、幼少期の記憶に漂う空気を留めることができると気づく。若い頃から世界各地を旅する中で、感情豊かなストーリーテリングと緻密な造形感覚を融合させる感性を磨いてきた。シネマティックな構図と自然光への強いこだわりで知られる彼は、人でもオブジェでも、その被写体を“生きているもの”として扱う。彼にとってカメラは、真実と美を探す旅における道しるべであり、信頼できる伴走者。

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