ライカカメラ社、2024/2025年度も成長軌道を維持
Wetzlar, 30 September 2025

カメラおよび革新的な製品の世界的な需要拡大により 写真事業の中核分野ならびに新規事業領域において売上成長を実現

ライカカメラグループは、2024/2025年度において再び過去最高の売上を達成しました。2025年に「ライカ I 」誕生100周年を迎え、収益性をさらに高めつつ、4年連続で過去最高売上を記録するという歴史的な成果を振り返っています。プレミアム光学機器メーカーである当社の売上は、2024年4月から2025年3月末までの期間で7.6%増加し、約5億9,600万ユーロ(前年度:5億5,400万ユーロ)に達しました。主な成長要因は、中核事業である写真分野と、モバイル(スマートフォン)分野での売上増加です。加えて、高品質なホームシネマプロジェクター(スマートプロジェクション)、ライフスタイルアクセサリー(時計)、高級オプティカルレンズ(アイケア)事業も大きく拡大し、グループ全体の売上高への寄与をさらに高めました。スポーツオプティクス分野については、厳しい市場環境にありながら堅調に推移し、前年同様ライカの第2の事業領域としての地位を維持しています。

ライカカメラグループの持続的な成功は、当社の戦略的な方向性が確かなものであることを示しています。光学と機械の分野における専門性を基盤とした製品群に注力し、デザインと操作性のコンセプトを通じて、他にはない唯一無二の製品体験を提供し続けています。

ライカカメラ社CEOのマティアス・ハーシュは次のように述べています。「世界的に高まるカメラ需要に対して、私たちは“Made in Germany”の高品質な製品で応えています。前年度には、新しいカメラモデルに加え、「Leica LUX」アプリやミニプロジェクター「ライカCine Play 1」などの新製品も発表しました。私たちの事業成功は、イノベーション、そして自社によるグローバルな販売ネットワークの拡充に支えられています」

再び、すべての地域で成長を実現

ライカカメラグループは、2024/2025年度において世界各地域で売上を伸ばしました。中でも欧州は7.6%増と最も大きな伸びを示し、特にドイツ市場における11.4%の成長が寄与しました。アジア(+7.3%)、北米(+6.2%)も堅調に推移しています。当グループは、中国(武漢)、日本(東京)、韓国(ソウル)などで新たにライカストアを開設し、国際的な販売ネットワークと戦略的に重要な市
場でのプレゼンスをさらに拡大しました。加えて、オンライン事業も
12.5%の伸長を記録し、グループの成長に大きく貢献しました。今後もリテールストアネットワークの拡大を継続するとともに、実店舗、オークション、Eコマースを統合したマルチチャネルモデルによって、ライカは独自の市場ポジションを築いています。

写真分野における成功要因と革新的な新製品

ライカカメラ社は、前年度に数多くの新しいカメラを発表し、これが売上成長に貢献しました。当社は現在も数少ないフィルムカメラの生産を続けている企業のひとつです。デジタルカメラでは、コンパクトなフルサイズカメラ「ライカQ3」が売上を牽引しました。2024年9月からは43mmの単焦点レンズバージョンも加わり、さらにラインナップを拡充しています。また、6000万画素を搭載したフルサイズシステムカメラ「ライカSL3」と、2400万画素の「ライカSL3-S」も高い需要を獲得しました。さらに、小型コンパクトカメラとして「ライカD-LUX 8」が新たに登場。ライカMシステムでは、デジタルディスプレイをあえて排したアイコニックなフルサイズデジタルカメラ「ライカM11-D」を発表しました。

その他事業分野の拡大

スポーツオプティクス分野では、ライカは前年度に狩猟や自然観察を超えた新たなターゲット層の開拓を開始しました。双眼鏡「ライカ ウルトラビット カラーライン」はとりわけ冒険心あふれる人々や都市探訪を楽しむ人々、そして自然愛好家に向けた製品です。並行してサーマルカメラや距離計測といった領域において、スポーツオプティクス製品群のさらなるデジタル化を進めています。

モバイル分野では、Xiaomiとの戦略的パートナーシップがモバイルイメージング領域で引き続き良好に発展しました。両社は2024年9月にライカ光学技術を搭載した「Xiaomi 14T」シリーズを発表し、2025年3月にはより深みと表現力をもたらす新しいライカ ズミルックスレンズを採用した「Xiaomi 15」シリーズを発表しました。さらに2024年6月には、デジタルエコシステムを拡充し、iPhone向けのプロフェッショナルフォトアプリ「Leica LUX」を発表。現在までに100万回を超えるダウンロードを記録し、大きな成功を収めています。2025年2月には、シャッターボタンやズーム機能を備え、操作感や質感がクラシックなライカカメラに近いカメラグリップ「Leica LUXグリップ」も登場しました。

スマートプロジェクション事業では、2024年11月にホームシネマ向けラインアップを拡大し、自宅でも外出先でも自分のニーズに合った映画体験を楽しめるミニプロジェクター「Cine Play 1」を発表しました。アクセサリー分野では、2025年2月に「ライカZM 12」を新たにリリースし、ウォッチコレクションを拡充。このモデルはタイムレスなエレガンスを備え、4種類の文字盤から選べる仕様となっています。

100 years of Leica: Witness to a century (1925-2025)
ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀

ライカは2025年、記念すべき節目の年を迎えています。ライカ初の量産35mmカメラとして知られる「ライカI」がライプツィヒ春季見本市で発表された1925年から100年の時を経て ── 2025年は「ライカI」誕生100周年にあたります。小さく扱いやすいサイズが大きな特長だった「ライカI」は写真の新たな用途の可能性を切り拓き、写真の世界へ革命をもたらしました。ライカは2025年、この節目の年を記念して「 100 years of Leica: Witness to a century (1925-2025) | ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」と銘打ったセレブレーションを世界の主要5カ国の都市(ドバイ、ミラノ、ニューヨーク、上海、東京)で展開、数々のカルチャーイベントやエキサイティングな新製品をリリース予定です。また、6月には、記念すべき年のメインを飾るイベントがドイツ・ウェッツラーにあるライカ本社にて開催されます。さらに、世界各地のライカギャラリーでは、傑出した写真家の作品を展示する写真展を開催予定です。

 

Press Release: Leica Camera Continues to Grow_September 2025.pdf
pdf 91.48 KB

ライカカメラ社について

ライカカメラ社はカメラ、レンズ、スポーツオプティクスを製造・販売するグローバルなプレミアムメーカーで、150年以上の歴史を誇ります。近年は成長戦略の一貫として事業領域を拡大しており、モバイルイメージング(スマートフォン)の分野にも進出しています。また、高品質な眼鏡用レンズと時計の製造も手がけるほか、自社製プロジェクターによりホームシネマ市場に参入しています。本社はドイツ・ウェッツラーにあり、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンには第2の製造拠点を置いています。世界各地に独自の販売会社と120を超えるライカストアを構え、グローバルな販売ネットワークを構築しています。ライカは、革新技術が伴った「最高水準の品質」「ドイツならではのクラフツマンシップ」「インダストリアルデザイン」の代名詞となっています。

ライカブランドの文化に不可欠なのは、写真文化の育成へのコミットメントであり、その一環として世界各地に約30箇所のライカギャラリー設置、ライカアカデミーの開催、「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード(Leica Hall of Fame Award)」や「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」といった国際的アワードの主催をはじめ写真文化の振興に取り組んでいます。