Lマウントアライアンス : Blackmagic Design 社が新たに加入

ライカカメラ社(Leica Camera AG、本社:ドイツ・ウェッツラー、以下ライカ)は、Blackmagic Design社の「Lマウントアライアンス」への新たな加入をお知らせいたします。フォトキナ2018において公式発表された「Lマウントアライアンス」は、今回のBlackmagic Design社の新規加入により、8社目のメンバーを迎え入れることになります。これまでのメンバーは、結成時のメンバーであるライカ、シグマ社、パナソニック社の3社のほか、エルンスト・ライツ・ウェッツラー社、DJI社、アストロデザイン社、SAMYANG Optics社の計7社でした。「Lマウントアライアンス」は、ライカが開発したミラーレスカメラ用のマウント規格である「Lマウント」をメンバー各社が新たに開発するカメラおよびレンズに活用することを目的とする戦略的協業です。Blackmagic Design社は、今回の「Lマウントアライアンス」への加入によって「Lマウント」を採用した製品を開発することが可能になり、写真撮影や映像制作において幅広い選択肢をユーザーに提供できるという多大なメリットを得ることになります。

ライカでプロフェッショナル向けカメラシステム製品管理責任者を務めるステファン・シュルツは次のように語っています。 「革新的なビデオテクノロジーを提供するBlackmagic Design社は、クリエイティブな精神にあふれるパイオニア企業。それは誰もが認めるところでしょう。そのBlackmagic Design社が今後開発する製品に『Lマウント』を採用していくと決定したことは、『Lマウント』が写真撮影にも映像制作にも最適なマウントシステムであることをさらに強く印象づけることになりました」

Blackmagic Design社のCEOであるグラント・ペティ氏は次のように語っています。「『Lマウントアライアンス』のメンバーとして迎え入れていただき、非常にうれしく思います。Lマウントレンズは、きわめて明るく、フルフレームでの映像撮影に理想的で、しかも驚くほどの描写性能を発揮するレンズです。今後、そのような素晴らしいレンズを活用してBlackmagic Design社製品のユーザーの皆さまがどのような映像を制作していくのか、楽しみで仕方ありません。マウント径が大きく、それによって被写界深度を浅くできるLマウントには設計の可能性が大きく広がっており、カメラメーカーの立場としては非常に興味深く感じています。ライカやシグマ社やパナソニック社などの素晴らしいレンズを使ってきた映像制作者の皆さんは、これからもそのクリエイティビティで私を感動させてくれることでしょう」

「Lマウントアライアンス」について

「Lマウントアライアンス」のメンバーはいずれも、ライカカメラ社がミラーレスカメラシステム用に開発した「Lマウント」規格を利用することができます。アライアンスのメンバーはライカカメラ社、株式会社シグマ、パナソニック株式会社、エルンスト・ライツ・ウェッツラー社、DJI社、アストロデザイン社、SAMYANG Optics社、そしてこのたび加入を果たしたBlackmagic Design社です。加盟しているパートナー各社は自社ブランドで販売するカメラおよびレンズに「Lマウント」規格を採用し、独自の製品およびマーケティング戦略にもとづき自社の製品を市場で展開します。当アライアンスによって 「Lマウント」規格の技術向上も図ります。

「Lマウント」規格について

「Lマウント」は、将来を見据え長期的な利用が可能で、柔軟性に富み、堅牢、精密で、最も要求が厳しいニーズも満たすことができるバヨネットマウントを目指すという目標のもとライカカメラ社が開発したものです。導入以降、ライカと戦略的パートナー各社が「Lマウント」の開発を継続し、より洗練された新たなテクノロジーへと改良を重ねています。

製品の多様性を最大限確保するため、「Lマウント」は51.6mmというマウント径を採用しています。これはフルサイズフォーマットカメラでの使用に適していますが、直径とコンパクトな設計のバランスを最適化しており、APS-Cセンサー搭載のカメラにも適用可能です。フランジバックがわずか20mmと短いため、レンズとセンサーの間隔を短縮することができ、大幅な小型化を実現することが可能で、特に広角レンズの開発には有効です。過酷な負荷への耐性を確保し、長年酷使しても最大限の信頼性を保証できるようにするため、カメラバヨネットの材料には耐摩耗性があるステンレスを採用しています。4つのフランジセグメントにより傾くことなくレンズをしっかりとカメラに装着できるため、ピント精度の高い撮影が可能です。「Lマウント」の電子接点は規格化されており、レンズとカメラの電子コンポーネント同士が円滑に通信を行います。将来的にファームウェアアップデートをインストールすることで、レンズの潜在的な性能を十分に発揮するための技術的進歩にも対応することができます。

ライカカメラ社が2014年に初めて導入した「Lマウント」は、現在アライアンスのパートナーである各社の12種類のカメラと60種類以上のレンズに採用されています。「Lマウントアライアンス」内で異なるシステム向けに製造された各種レンズは、アダプターおよび機能の制限なくあらゆるカメラに応用可能です──これは、共通バヨネットの採用による数々の利点のひとつです。

詳細はウェブサイトをご覧ください。 www.l-mount.com

Press Release L-Mount Alliance New Member September 2023.pdf
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ライカカメラ社について

ライカカメラ社は、カメラ・レンズ製品とスポーツ用光学製品をグローバルに展開するプレミアム企業で、150年以上の歴史を誇ります。成長戦略の一環として、スマートフォン向けのモバイルイメージング、高品質な眼鏡レンズや時計の製造、さらにホームシアター用プロジェクター分野にも事業を拡大しています。

ライカカメラ社は、ドイツのヴェッツラーに本社を構え、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンに第二工場を有しています。また、世界中に展開する販売子会社と120を超えるライカストアのネットワークを運営しています。2,400名の従業員数を擁し、2023/24年度には5億5,400万ユーロの売上を記録しました。

ライカブランドは、卓越した品質、ドイツの職人技、工業デザイン、そして革新的な技術の融合を象徴するものです。ブランドにとって重要な取り組みとして、世界約30ヶ所に展開するライカギャラリーやライカアカデミー、「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード」や「ライカ・オスカー・バルナック・アワード(LOBA)」などの国際的な賞を通じて、写真文化の発展を支援しています。