ライカアーカイブ所蔵の作例写真の一部を公開
2025年は「ライカI」誕生100周年の節目の年です。ライカギャラリー ウェッツラーでは、これを祝福する「100 years of Leica: Witness to a century - ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」と銘打ったセレブレーションの一環として、記念すべき2025年初の特別展を2月7日から6月1日まで開催いたします。今回の特別展はライカアーカイブ所蔵品の中から興味深い写真作品とアイテムを選んで展示するもので、ライカアーカイブの豊かなコレクションの一部を初めてこのようなかたちで公開します。ライカという企業の足跡を知るとともに、貴重なストーリーを発見できる展示となっています。
ライカはこれまで、100年以上にわたり写真の歴史に大きく関わってきました。初めて「ライカ」の名を冠して登場したカメラは写真の新しいかたちの創造に決定的な役割を果たし、ライカが考案した35mmカメラは独自のビジュアル言語の発展を促しました。それ以来、ライカは写真という文化の普及・発展へ精力的に取り組んできました。ライカが開発したカメラは20世紀を通じて写真というメディアのあり方とその進化に影響を与えてきました。そして、ライカアーカイブはさまざまなジャンルの一流写真家との緊密な協働や、数え切れないほど多くのアマチュア写真家、熱狂的なライカファン、科学者、そして技術者からの協力を経て、カメラの技術関連のアイテムだけでなく数多くの写真作品も揃う総合的なアーカイブとなっています。それらの写真作品の大部分はいわゆる「作例」として撮影され、カメラの性能を示すサンプルとして保管されたもので、その多くは重要な役割を果たしたことへの敬意を込めてライカアーカイブに所蔵されてきました。こうした経緯から、所蔵作品には建築からルポルタージュ、ポートレート、静物、ストリート、ドキュメンタリーまで、多種多様なジャンルの作品が幅広く含まれており、ライカのカメラで撮影されたバラエティに富む写真のコレクションが形成されています。
今回の特別展の展示作品は50点以上にのぼります。その中には、トーマス・ヘプカーやフランク・ホーヴァット、トニ・シュナイダース 、エーリヒ・アンゲネントなどの偉大な作品や、ホルスト・H・バウマン、ペーター・コルネリウス、ハンス・ジルベスターといった典型的なライカフォトグラファーが手がけた通好みの作品、さらにはユリウス・ベーンケ、ローター・クリメク、ジークフリート・ハルティヒ、ハンス・コルデスなどの再見の価値がある作品も含まれます。撮影に使用されたのはライカのカメラであるものの、撮影者が不明の作品もあります。また、額装された作品に加えて、オリジナルの状態で情報カードに添付された「作例」 も何点か展示されることになっており、ライカアーカイブのコレクションの多様性を窺い知ることができます。さらに、ライカの広告用素材として過去にカメラ店や見本市で掲示された秘蔵写真もいくつか公開されます。それらの広告からは、当時の美的価値観と、アマチュアに訴求する上でのその重要性がはっきりと感じ取れます。
ライカギャラリー ウェッツラーについての詳細はウェブサイトをご覧ください。
ライカカメラ社について
ライカカメラ社はカメラ、レンズ、スポーツオプティクスを製造・販売するグローバルなプレミアムメーカーで、150年以上の歴史を誇ります。近年は成長戦略の一貫として事業領域を拡大しており、モバイルイメージング(スマートフォン)の分野にも進出しています。また、高品質な眼鏡用レンズと腕時計の製造も手がけるほか、自社製プロジェクターによりホームシネマ市場に参入しています。
本社はドイツ・ウェッツラーにあり、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンには第2工場を置いています。世界各地に独自の販売会社と120を超えるライカストアを構え、グローバルな販売ネットワークを構築しています。現在の従業員数は約2,400名で、2023-24会計年度の売上高は5億5,400万ユーロでした。
ライカは、革新技術が伴った「最高水準の品質」「ドイツならではのクラフツマンシップ」「インダストリアルデザイン」の代名詞となっています。そのブランド力を活かした活動の一環として、世界各地に約30のライカギャラリー設置、ライカアカデミーの開催、「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード(Leica Hall of Fame Award)」や「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」といった国際的アワードの主催をはじめ写真文化の振興に取り組んでいます。