ライカの創業家であり発展のために尽力した企業家 ライツ家のストーリーを紹介する書籍
ライカカメラ社(Leica Camera AG、本社:ドイツ・ウェッツラー、以下ライカ)は、ライカの創業家であるライツ家のストーリーを紹介する書籍『Four Generations Leitz in Company Management 1869–1986』を発売いたします。本書は、ライカを写真の分野の代表的ブランドへと成長させて成功へと導いたライツ家4代にわたる興味深いストーリーを、クヌート・キューン=ライツ博士が綴った書籍です。2020年には初版をドイツ語で刊行していますが、 ライカ初の量産35mmカメラとして知られる「ライカI」の誕生100周年を記念してこのたび英語版が刊行されます。
書籍『Four Generations Leitz in Company Management 1869–1986』は先見性に基づく決断とさまざまな物事に対する真摯な取り組みによって写真の分野に影響を与え、写真技術の発展に多大な貢献をしてきた企業家としてのライツ家の歩みについて、ライツ博士が個人的な知見をまとめた書籍です。ライカの歴史は1869年にエルンスト・ライツ1世(1843-1920)がウェッツラーにあったカール・ケルナーの光学研究所を引き継いだことから始まります。エルンスト・ライツ1世は光学研究所の名称に自らの名前を冠して事業を続け、20世紀を迎える頃には世界的な企業にまで成長させました。その後、事業はエルンスト・ライツ2世(1871-1956)が引き継ぎます。エルンスト・ライツ2世は「ライカ」というまったく新しいカメラシステムを量産するという決断を下しました。これが35mm写真の誕生をもたらしたのです。3代目を継いだのはエルンスト・ライツ3世(1906-1979)でした。エルンスト・ライツ3世とルートヴィヒ、ギュンターのライツ3兄弟の経営のもと、ライツ社は戦後という時期にも経済的な成功を収めました。それに大きく寄与したのは、ガラスに関する研究の強化、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンでの第2工場の建設、そして高精度光学に基づく新しい測定機器の導入でした。そして、1971年にライツ家として最後に経営に参加することになったのが、著者であるライツ博士(1936-2020)です。ライツ博士はライツ社の再建に着手し見事な成果を挙げました。それと並行して進められたのは、ウィルド・ヘアブルグ社などの他国の企業数社との提携でした。そのヴィルト・ヘーアブルク社は1985年にライツ家が所有するライツ社の株式を取得しました。
『Four Generations Leitz in Company Management 1869–1986』は、ライツ家が企業家として紡いできたサクセスストーリーを振り返ることができる書籍です。そのサクセスストーリーは「ライカカメラ社」として現在も途切れることなく紡がれ続けています。上質なプリント、リアルさを感じさせる物語調の文体と、数多くの素晴らしい写真が印象的な仕上がりとなっています。ライカおよびライツ家が所有する記録資料に含まれる貴重な写真も多数収録されています。
ライカカメラ社について
ライカカメラ社はカメラ、レンズ、スポーツオプティクスを製造・販売するグローバルなプレミアムメーカーで、150年以上の歴史を誇ります。近年は成長戦略の一貫として事業領域を拡大しており、モバイルイメージング(スマートフォン)の分野にも進出しています。また、高品質な眼鏡用レンズと腕時計の製造も手がけるほか、自社製プロジェクターによりホームシネマ市場に参入しています。
本社はドイツ・ウェッツラーにあり、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンには第2工場を置いています。世界各地に独自の販売会社と120を超えるライカストアを構え、グローバルな販売ネットワークを構築しています。現在の従業員数は約2,400名で、2023-24会計年度の売上高は5億5,400万ユーロでした。
ライカは、革新技術が伴った「最高水準の品質」「ドイツならではのクラフツマンシップ」「インダストリアルデザイン」の代名詞となっています。そのブランド力を活かした活動の一環として、世界各地に約30箇所のライカギャラリーを設置、ライカアカデミーの開催、「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード(Leica Hall of Fame Award)」や「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」といった国際的アワードの主催をはじめ写真文化の振興に取り組んでいます。