M型ライカ生産台数累計100万台目達成とともに、その歴史に新たな節目を刻む
ウェッツラー、2025年 6月26日:ライカカメラ社(Leica Camera AG、本社:ドイツ・ウェッツラー、以下ライカ)は今年「ライカI」の誕生から100周年という節目を迎えました。その歴史の豊かさを凝縮した書籍『100 Leica Stories』では、ライカの物語に新たな視点から触れることができます。この写真集では、ライカが単なるカメラとしての技術的傑作にとどまらず、各時代のさまざまな出来事と深く結びつきながら、その独自の役割を果たしてきたことが描かれています。それはまさに、ライカが世界を目撃し続けた1世紀。数々の記録、スナップショットやシリーズ作品などの写真が、過去100年という時代の肖像を形づくってきました。無数の写真家たちが、それぞれの経験やまなざしを通じて、ライカを現代に欠かせない存在へと押し上げてきたのです。本書では、そうした写真家たちの代表作とともに、その背後にあるストーリーを紹介しています。語られるのは、写真の裏に隠されたストーリー。たとえば、アンリ・カルティエ=ブレッソンのサン=ラザール駅裏で水たまりを飛び越える男、アレクサンドル・ロトチェンコの『ライカを持つ若い女性』、イルゼ・ビングによるセルフポートレートは、いずれも20世紀を象徴する名作です。また、戦争終結を告げるベルリンの帝国議会議事堂を捉えたエフゲニー・ハルディの歴史的写真、植民地時代の終焉を象徴するロベルト・レベックの『剣を奪った男』、アメリカの国家警備隊に花を差し出す若き女性をとらえたマルク・リブーの反戦写真など、記憶に刻まれる歴史的瞬間が本書には詰まっています。
さらには、大惨事や自然災害を報じる勇敢な写真家たちの記録も掲載。クウェートの油田火災を撮影したセバスチャン・サルガド、チェルノブイリからの警告を伝えるマルコ・コルテシ、イラク戦争の現場を記録したドミニク・ナーの作品など、ライカは常にその時代を克明に記録してきました。
ライカとデザイン、ライカと音楽、ライカとハリウッドといったテーマを通じて広がっていく多彩な世界。本書は、ライカの豊かな歴史を構成する無数のモザイクのかけらを詰め込んだ、まさに万華鏡のような一冊です。ライカのことは知り尽くしていると自負する方でも、きっと驚きの発見が待っています。
華やかな瞬間や時代を切り撮ったプロの写真家の作品に加え、本書を特別にしているのは、多くの人々の個人的な記憶でもあります。この大規模なプロジェクトは、前年、ライカコミュニティに向けて「自身の物語や体験を共有してほしい」という呼びかけから始まりました。そして寄せられた反響は、実に圧倒的なものでした。家族の中で受け継がれてきたもの、屋根裏で偶然見つけた写真、心の深くに刻まれた一枚
── 数えきれないほどのエピソードが、この記念写真集の多様性をさらに深め、またライカアーカイブに眠る数々の貴重な資料も、コンテンツを一層豊かなものにしています。
巻末には、100のストーリーに加えて、ライカカメラ社の歴史を網羅した詳細な年表も収録。ブランドを形づくってきた重要な出来事や人物を紹介し、初代ライカから最新モデルに至るまで、すべてのカメラを紹介しています。写真や技術に興味がある方、そしてライカの歴史をより深く知りたい方にとって、貴重な資料集となる一冊です。
『100 Leica Stories』には、アイコニックな写真、世界を動かした瞬間、個人的な体験、知られざる逸話、驚きの発見、技術的なマイルストーン、そしてライカの世界への興味深い洞察が詰まっています。ライカの100年の歴史を、かつてないほど多面的に映し出す写真集です。
写真集『100 Leica Stories』はライカストア、ライカオンラインストア、ライカブティックおよびライカ正規特約店にて 2025年7月発売予定です。
写真集『100 Leica Stories』
ハードカバー/320ページ/170点以上の図版掲載、国内展開:英語版/サイズ:200 x 260 mm
100 years of Leica: Witness to a century (1925-2025)
ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀
ライカは2025年、記念すべき節目の年を迎えています。ライカ初の量産35mmカメラとして知られる「ライカI」がライプツィヒ春季見本市で発表された1925年から100年の時を経て ── 2025年は「ライカI」誕生100周年にあたります。小さく扱いやすいサイズが大きな特長だった「ライカI」は写真の新たな用途の可能性を切り拓き、写真の世界へ革命をもたらしました。ライカは2025年、この節目の年を記念して「 100 years of Leica: Witness to a century (1925-2025) | ライカの100年:世界を目撃し続けた1世紀」と銘打ったセレブレーションを世界の主要5カ国の都市(ドバイ、ミラノ、ニューヨーク、上海、東京)で展開、数々のカルチャーイベントやエキサイティングな新製品をリリース予定です。また、6月には、記念すべき年のメインを飾るイベントがドイツ・ウェッツラーにあるライカ本社にて開催されます。さらに、世界各地のライカギャラリーでは、傑出した写真家の作品を展示する写真展を開催予定です。
ライカカメラ社について
ライカカメラ社はカメラ、レンズ、スポーツオプティクスを製造・販売するグローバルなプレミアムメーカーで、150年以上の歴史を誇ります。近年は成長戦略の一貫として事業領域を拡大しており、モバイルイメージング(スマートフォン)の分野にも進出しています。また、高品質な眼鏡用レンズと時計の製造も手がけるほか、自社製プロジェクターによりホームシネマ市場に参入しています。本社はドイツ・ウェッツラーにあり、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンには第2の製造拠点を置いています。世界各地に独自の販売会社と120を超えるライカストアを構え、グローバルな販売ネットワークを構築しています。ライカは、革新技術が伴った「最高水準の品質」「ドイツならではのクラフツマンシップ」「インダストリアルデザイン」の代名詞となっています。
ライカブランドの文化に不可欠なのは、写真文化の育成へのコミットメントであり、その一環として世界各地に約30箇所のライカギャラリー設置、ライカアカデミーの開催、「ライカ・ホール・オブ・フェイム・アワード(Leica Hall of Fame Award)」や「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」といった国際的アワードの主催をはじめ写真文化の振興に取り組んでいます。