In my impression
Leica Q3
by モデル 高山 都
モデルとして被写体になる一方で、表現者として日常的なシーンを撮影し、発信し続けている高山都。
「ライカQ3」は、“私の世界を広げてくれるカメラ”だと語ります。(Photography: Tatsuro Yasui)
使いやすい機能が新たに増えた
日々、SNSに載せている写真は、毎日の食卓や、部屋に飾った花、その日に着用した洋服のコーディネート、雨の公園など本当になんてことないワンシーンばかりです。そんなシーンもライカのカメラで撮ると色彩や空気感を繊細に写し出し、雰囲気たっぷりの写真に仕上がります。
「ライカQ3」は機能や性能がいろいろ進化しているのですが、私が感じたのは、むしろカメラ初心者やライトユーザーにこそ使いやすいカメラ、という手応えでした。
オートフォーカス機能がとても向上したので、ピントが甘くなりがちな私にもしっかりとピントの合った写真が安定して撮れます。ピントが簡単に素早くピタリと合うのは、革命的な進化だと思います。
動いている被写体でもピントを合わせやすく、動き続けている友人の子どもを撮ったときにもうまく撮影できました。ライカQ2では料理や花など静止している対象をよく撮影していましたが、「ライカQ3」は動いている被写体でも上手に撮れます。私の撮る世界が「静」から「動」に広がった気分です。
もうひとつ新たに追加された機能でうれしかったのがチルト式モニターです。食卓に並ぶ料理を俯瞰で撮るときには、腕を伸ばしてカメラを料理の真上に持った体勢のまま撮影できます。
チルト式モニターによってカメラのポジションの制限が少なくなったので、被写体の美しい角度をより追求でき、表現の自由度も広がりました。雨で濡れそぼった公園の草花を撮るのも好きなのですが、「ライカQ3」は防滴機能があるのでその点も安心して使えます。
「ライカQ3」は私にとって上質な色鉛筆
表現の幅を広げてくれる意味では、新たに90mmのクロップ撮影が可能に なったのも「ライカQ3」を使いたいと考えている人に伝えたい機能です。おそらく有効画素数が6000万画素にアップしたから実現できたと思うのですが、切り撮りたい部分にグンと寄れるので、人物や植物の撮影で威力を発揮しそうで今後の撮影が楽しみです。
本体背面の操作ボタンのレイアウトにも感動しました。ライカQ2に比べてボタンの数が減ってシンプルになり、基本操作のボタンが本体右側に集約されたことでスムースに操作できるようになりました。さり気ない変更ですが、使ってみると大きな変化だと実感します。
Leica Q3