ライカカメラ社(Leica Camera AG、本社:ドイツ・ウェッツラー、以下ライカ)は、ライカのカメラとレンズで撮影したかのような写真が実現できるiPhoneアプリ「Leica LUX」を発表します。「Leica LUX」は、優れたレンズで撮影するライカ独特の写真の世界と、ライカならではの印象的な美しさが宿る写真の仕上がりをiPhoneで体感できるアプリです。写真撮影の初心者から上級者まで、気の向くままに撮影するスナップ写真からアーティスティックな写真まで、幅広くお楽しみいただけます。
ライカのレンズを感じさせる
「Leica LUX」は、卓越した光学性能で知られるライカレンズで撮影したかのような絶妙な仕上がりの写真を実現できるアプリです。「Aperture」モードでは、「ライカ ズミルックスM f1.4/28mm ASPH.」や「ライカ ノクティルックスM f1.2/50mm ASPH.」などのライカの代表的なレンズで撮影したような印象的な雰囲気の写真を撮影できます。機械学習とコンピュテーショナルフォトグラフィーをベースとしたライカ独自の画像処理エンジンにより、ライカレンズの特長として知られる秀逸な描写を再現し、ライカならではの美しいボケ味を表現することもできます。最高峰のレンズとして高く評価されるMレンズ特有の印象的な表現をシミュレートできる撮影がiPhoneでも可能となりました。
「ライカルック」の世界
「Leica LUX」はライカ独自のカラーサイエンスを採用しており、ライカのカメラ特有の描写を再現するためのカラーグラデーションとフィルムプリセットを数種類用意しています。その中には、「Leica Standard Look」「Leica Classic」「Leica Contemporary」「Leica Black-and-White」などがあります。「Leica Standard Look」では「Leica LUX」独自の画像処理が行われ、iPhone固有のカメラアプリで撮影した写真とは色合いもコントラストも異なり、より自然な印象に仕上がります。「Leica LUX」があれば、豊かなテクスチャーと印象的な雰囲気が備わった魅力あふれるアーティスティックな写真表現の世界をiPhoneのカメラでも体験でき、写真に独特の持ち味と深みを与えてくれます。
「Leica LUX」には、直感的に使える高性能なオートモードがあるほか、露出やシャッタースピードなどの重要なパラメーターを手動で設定できるマニュアルモードもあり、写真のあらゆる要素を自由に調整して、思いどおりの印象や雰囲気に仕上げるなど、創造力を自由に発揮しながら、質の高い写真を表現できます。また、新しいレンズのプロファイルや「Leica Look」機能を追加してアプリとしての性能を随時アップデートできるというユニークな仕様も取り入れています。
ライカがフィヨルデン・エレクトラ社を買収
「Leica LUX」を開発中の2023年12月1日、ライカはノルウェーのフィヨルデン・エレクトラ社を買収しました。これは、モバイル事業において新たな事業領域を開拓するという枠組みの中で実施した戦略的買収でした。
ライカとフィヨルデン・エレクトラ社は、それぞれのビジネスモデルが互いに補完し合う理想的な関係として、ライカはモバイルイメージング開発チームが画像処理と画像品質の専門知識を提供し、フィヨルデン・エレクトラ社はアプリとスマートフォン用アクセサリーの開発に関する豊富なノウハウを提供しています。
ライカ ビジネスモバイルユニットのヴァイスプレジデントのマリウス・エシュヴァイラー コメント:
「フィヨルデン・エレクトラ社の買収により、ライカは重要な成長戦略を体系的に推し進め、モバイルフォトグラフィーの分野での地位を強化することができました。ライカとフィヨルデン・エレクトラ社は今後、それぞれのコアコンピタンスを組み合わせ、モバイルフォトグラフィーの分野においてこれまでにないクリエイティブな可能性を切り拓いていきます。そしてユーザーの皆さまに対しては、技術革新のリーディングカンパニーである両社のノウハウの融合を通じて新たな価値を提供していきます」
フィヨルデン・エレクトラ社の創業者でありCEOであるビクター・ヘニング博士 コメント:
「フィヨルデン・エレクトラ社のビジョンは、モバイル機器での写真撮影がもっと楽しくなるように、そしてもっとプロフェッショナルレベルに近づくようにすることです。アイコニックなライカのカメラは、私たちの製品開発プロセスにおいて、機能性、デザイン、使用感でのロールモデルでした。製品開発チームはかねてよりライカファンでもあるため、ライカの一員としてそのビジョンをさらに発展させていくことに、そしてライカの技術や光学系の優れたノウハウを取り入れていくことに非常に意欲的に取り組んでいます」
ラインアップと価格
「Leica LUX」は、いわゆる「フリーミアムモデル」での提供となります。無償版では、「Automatic Photo Mode」と「Aperture Mode」(「ライカ ズミルックスM f1.4/28mm ASPH.」をシミュレートができるモードと5種類のLeica Looks)を利用できます。
有償版である「Leica LUX Pro」は、料金が月額1,000円※1となります。「Leica LUX Pro」では、無償版に含まれるモードに加えて、露出、ピント、ホワイトバランスをマニュアルで調整できるモードも含まれます。現時点では全部で11種類のLeica Looksと5種類のレンズを用意し※2、順次追加していきます。その他にも、ライカの特別コンテンツやイベントへのアクセスなど、様々な機能の拡張を予定しています。
※1 年間でのお支払いの場合は10,000円となります
※2 モデルや条件によりご使用いただける機能は異なります
ライカカメラ社-写真撮影のパートナー
ライカカメラ社は、カメラ製品とスポーツオプティクス製品をグローバルに展開するプレミアム企業です。卓越した品質の製品を作り続けた長きにわたる伝統とドイツのクラフツマンシップや革新的な技術と結びついた工業デザインにより、ライカブランドは伝説と呼ばれるほどの評価を確立しています。写真界の発展に寄与する活動として、世界各地に展開するライカギャラリーやライカアカデミーに加えて、「Leica Hall of Fame Award」の創設や、世界で最も権威のある国際写真コンテストのひとつとして認知されている「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」を主催するなど、さまざまな文化活動も行っています。
ライカカメラ社は、ドイツのヘッセン州のウェッツラーに本社を置き、ポルトガルのヴィラ・ノヴァ・デ・ファマリカンに第二工場を持っています。また、世界の各地域に拠点を築き、直営の販売店を独自のネットワークにより運営しています。